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相双地方を代表する老舗ホテルの一軒『丸屋』。
その歴史は長く、創業150年以上の歴史を誇っています。
開業当初は「丸屋旅館」の名称で旅館業へ邁進。
幾度かの増改築を経て「丸屋旅館」は「ロイヤルホテル丸屋」へと名称を変更。
その後、2020年5月30日に改装開始。2か月が経過した7月31日、「ロイヤルホテル丸屋」は
「ホテル丸屋グランデ」として名称新たに次なる一歩を踏み出しました。
駅前旅館として多くの人々に愛されてきた丸屋。
原ノ町駅が建設された際、駅前旅館として誘致されてきてから現在に至るまで、
この地で第一線を走り続けています。
今回は、改装を無事に終えてグランドオープンを迎えたホテル丸屋グランデの内装を取材させていただきました。
ホテル丸屋グランデは、長きにわたってこの地で続けてきた旅館業の経験を活かし、
時代のニーズに合わせた構造を模索。約2年かけて全面建て替えをしています。
構造は鉄骨10階建てで、客室の数は70室となっています。
新たな姿となったホテルグランデ丸屋。駅前ホテルとしての佇まいが非常に印象的でした。
(ホテル全体像)
主要なフロアは1階~4階まで。
それから上の5階~10階は宿泊スペースになっています。
1階にはレストラン「ロア」や宴会場「アルジェント」。
2階には宴会場「サクシード」のほか、教会やブライダルサロンのスペースを設けています。
また、4階には宿泊者専用ラウンジや大浴場があり、様々な用途に対応しています。
フロントはシックな雰囲気でオシャレです。
南相馬市では珍しいシティホテル感。
後ろにあるスリットのような壁のデザインも素敵。そしてカッコイイです。
個人的に気になったのが、このチェックイン・アウトの際に使用する受付装置。
フロントスタッフと直接対面して手続きをする経験しかない私にとっては、とても新鮮味がありました。
(フロント・受付装置)
フロントから奥へ進むと、宴会場「アルジェント」があります。
グラスの輝きがすごいです。ところどころに鑑が埋め込まれていて、とても明るい空間でした。
ホテルの宴会場としての風格が伝わってきます。
披露宴や会議、コンベンションなど、様々な用途に対応できるそうです。
(宴会場「アルジェント」)
アルジェント(宴会場)の前には、ウェイティングスペースも用意。
写真奥の方に写っているカウンターにて、ドリンクの提供なども予定しているそうです。
(ウェイティングスペースの画像)
こちらは宿泊者向けのレストラン(食堂)です。
改装前にこの場所に建っていた丸屋のレストラン「ロア」。改装後も名称をそのまま継承しています。
以前から利用されていたお客さんにとっても、名称の継承は嬉しいのではないでしょうか。
現在は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点もあり、ワンプレートでの提供のみ。
社長は「こだわりの一つとして「食」にも力を入れていたので非常に残念。はやく提供したい。」
と、話されていました。
情勢が落ち着き次第、すぐにでもバイキング形式で提供したいとのこと。どのような雰囲気になるのか、楽しみです。
なお、食堂の食事は宿泊者向けに提供するとのことで、一般の方はご利用できません。ご注意ください。
(レストラン「ロア」)
2階は、主にブライダル関係で利用されるフロアになります。
広い待合スペース。ゆったりできそうです。
社長お気に入りの壁掛作品。
『野馬追』と『火祭り』をイメージしているのでは?と思い飾っているとのこと。
たしかに言われてみればそう見えます…!
この絵を飾る理由を尋ねると、
「地元の人にも、ほかの場所から来た人にも相双地区のことが少しでも伝わったら良いなと思って…」
とのこと。そう話す社長の姿からは、
『相双地域および南相馬市のために尽力したい』『伝統行事を絶やさず、継承していきたい』
そういった熱い想いを垣間見ることができた気がします。
(2F待合スペース)
(壁掛作品)
2階には、オープンキッチン付きの宴会場「サクシード」があります。
地域では最大級の宴会場スペースとのこと。圧巻の広さ。
サクシード(宴会場)では、なんとシェフが腕によりをかけた料理を間近で見ることができます!すごい。
おそらく私はそこでずっと眺めていることになるでしょう。
待合スペースの奥には、3つほど部屋があります。
1つ目はプランニングルーム。
ここでは、結婚式当日までの準備や、式の進行に関する相談などを行うとのことです。
2つ目は会食ルーム「ブリーズ&べスティ」。
家族婚を中心とした少人数ウェディング専用のご家族や身内などだけで、
プライベートな空間を確保し、お話や食事ができる中規模のお部屋です。
3つ目は、花嫁の化粧直しなどを行う待合室です。
オシャレな家具などがたくさん。
インテリアの選び方や配置は、長年ブライダル業に携わってきた老舗ホテルのセンスを感じた部分でした。
(待合室)
結婚式といえば教会のイメージを持つ方もいらっしゃるかと思います。
ホテル丸屋グランデでも、教会で挙式ができます。
教会は純白の壁紙がとても綺麗で、落ち着きのある空間。
ここに配置されたイスなどは、改装前の丸屋で使用されていたものを再活用しています。
装飾など、要所にこだわりがみられる点は、今後もブライダル業に力を入れていきたいという社長の思いそのもの。
これからも丸屋さんからたくさんの幸せが生まれてくれればと思っています。
(教会)
そして教会の結婚式といえば、フラワーシャワー。
教会の外側にフラワーシャワーができる屋外スペースが用意されています。
ここには、ローズマリーの花が何株か植えられていました。
ローズマリーの花言葉は『誠実』『変わらぬ愛』『静かな力強さ』『貞節』。
深い緑と芳香がずっと続くことから、ヨーロッパでは古代ギリシャ時代から
神秘の花としてお祝いや葬儀、結婚式では愛と忠誠の象徴として使われてきたそうです。
つまり、そういうことです。
(チャペル)
4階は宿泊者向けのラウンジとなっています。有名なマンガなどが机を挟んで両側に配置。
その数、約2000冊。全部読むために何度か宿泊するのも良いかもしれませんね…!
(ラウンジ)
そのほか、身体にやさしい高濃度水素水やコーヒーが楽しめる無料のサーバーや
一杯500円で生ビールが飲めるサーバーも設置してあります。
お風呂上りに一杯グイっと行ってみるのも良いですね。
(ドリンクコーナー)
宿泊者向けには大浴場のお風呂も用意。
広い浴場でゆったりくつろぎたい!という方には、この大浴場をおススメします。
今回の撮影は男湯で行わせていただきましたが、内装については男性風呂・女性風呂ともに
ほとんど同じ造りとなっているとのことです。
(大浴場)
ラウンジ内には、フィットネス&マッサージコーナーもあります。
デスクワークなどで凝り固まった身体をほぐすことができるマッサージ器具があるのは非常にありがたいと思います。
また、ランニングマシーンなどもあり、万が一の悪天候でも外出せずに適度な運動ができる点もうれしいですね。
(フィットネス&マッサージコーナー)
それではいよいよ、宿泊スペース部屋を見学させていただきます。
70部屋を備えるホテル丸屋グランデですが、現代の雰囲気を取り入れつつ
利用客の様々なニーズに合わせた部屋の造りを実現、提供しています。
ラインナップは以下の通り。
〇スタンダ-ドシングル
ビジネスに便利なユニットバスタイプのスタンダードシングルルーム。
広いデスクでリラックスしながら滞在できる。
〇プレミアムシングル
風呂トイレ別、独立洗面台付きの部屋。
〇スタンダ-ドツイン
風呂トイレ別独立洗面台付きの部屋。
〇バリアフリ-ツイン
バリアフリータイプのツインルーム、ステーションビューの部屋
(一部ホームページより抜粋)
お部屋の内装を見ていきます。
木製の家具や明るめの壁紙などを使用していることもあって、とても落ち着いた雰囲気の部屋になっている印象。
また、光の入り具合などもちょうどよく、昼夜問わず居心地の良い空間を演出しているようにも思えます。
窓からは景色が一望でき、PC作業などで目が疲れた時は景色を見てリラックスができそうです。
(居室写真)
先ほど大浴場をご紹介しましたが、お部屋の中にはユニットバスがあります。
素敵なデザインのシャワー。上からガバっと被れそうです。
(ユニットバス)
各階のエレベーターの前には、部屋に標準設置されている物品以外のアメニティ用品が置いてあります。
枕やシャンプーなど、宿泊者一人ひとりの好みに合ったものを部屋に持っていき、
ホテル滞在期間内であれば何度でも自由に使用できるようになっています。
また、電子レンジも共用のものが設置されており、コンビニなどで買った食べ物を温めることもできます。
社長は改装時、最近開所したばかりの福島ロボットテストフィールドへ来所する科学者などといった
人々を宿泊客として主なターゲットにしたサービスや造りを目指していたとのこと。
そのため、部屋やエントランスなどに設置されている机は電源付きのものとなっており、
PCや資料等を広げて作業が効率よくできるよう横幅のスペースを広く確保しています。
「相双地区および南相馬市には福島ロボットテストフィールドなど、
復興を兼ねた産業系の施設がどんどん建設されている。そこで頑張る人たちの支えになりたい。」と話していました。
余談ですが…
取材の折、特別にホテルおすすめのお部屋、入らせていただきました。
10階のスタンダードツインルームです!!
一番上の階。それだけでもすごく感じませんか?
おすすめのポイントは、原ノ町駅の駅舎と駅前通り周辺が一望できるところ!
ちょうどスーパーひたちが停車中。写真では十分伝えきれないので、ぜひ皆さんの目で見ていただきたいです!
気になる方は、ぜひ10階のツインルームに泊まってみてください!
(10階スタンダードツインルーム)
以上、ホテル内装を一通り見学させていただきました。
最後に、案内をしてくださった社長から、ホテル丸屋グランデの『今とこれから』についてお話を聞かせていただきました。
「東日本大震災の発生から約10年間、様々なことがあったが、ようやく復興というものが
ビジョンとして見えてきたと感じる。その一つが福島ロボットテストフィールドだと思います。
ただ、ロボット関連で南相馬に訪れた人たちが口をそろえて言うんですよ。
『南相馬には泊まれるところがない。』って。」
「泊まるところはあるんですよ?でも古い旅館やホテルが多かった南相馬は、
OTA(インターネット上だけで取引を行う旅行会社)のサービス、
いわゆるインターネットでの予約などを取り扱うホテルがなかったんです。今ってネット社会じゃないですか。
私たちだってどこか行ったときは、PCとかスマホで泊まれるホテルを探しますもんね。
そのことを考えて、『あぁ、宿泊需要に応えられていなかったんだなぁ』ってそこではじめて感じましたね。」
と、インターネット予約の必要性を感じたといいます。そのあとすぐ、社長を皮切りに
市の旅館ホテル組合などと協力し、2019年には空室状況がインターネット上で分かるページを作成されたそうです。
「ホテルは他の地域から来た方を受け入れる玄関口ですからね、『南相馬に来て良かった。』
そう言ってもらえるよう、誠心誠意これからも頑張っていきたいと思っています。」
そう話す社長の瞳は、希望の光で輝いていました。
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ホテル丸屋グランデ
住所:福島県南相馬市原町区旭町2-28(地図はコチラ)
電話:0244-23-6221
URL:http://maruya-grande.jp/
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