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2023/03/22
南相馬市鹿島区に鎮座する「御刀(みと)神社」にやってまいりました。
東日本大震災の記憶を語り継ぐ「東北お遍路プロジェクト」のスポットにも入っている地です。
行方郡延喜式式内社八座のうちの一座で、1000年にわたって津波物語を語り継いできた記念碑的存在とされていました。
日本の第12代天皇である「景行(けいこうてんのう)天皇」の時代に、日本武尊が東征の折に勧請されたといわれています。
御刀神社の祭神は千葉県に鎮座する香取神宮の祭神である武神の経津主神。
国家鎮護の神を祀っているということから、地域の安寧を守る意味でも信仰されており、
寛喜元年(1229年)には行方連により社殿の造替や神田の寄進があり、正徳2年(1712年)には相馬藩主である相馬尊胤公から五石三升の奉納を受けるなど、藩主や地域の民衆からも尊崇を集める神社となりました。
しかしそんな御刀神社も東日本大震災の大津波によって被災してしまいます。
社殿などを囲んでいた「鎮守の森」は辛うじて残ったものの、鳥居や境内社などほとんどが流出し、近隣の氏子の住宅も流されるなど甚大な損害を受けました。
いくつかの碑などは回収できて境内へと戻ってこられているようです。
狛犬さんの像が破損していたりしていました。
震災後、各県の神社庁からの境内の復興事業が行われ、北海道神社庁と東京都の下谷神社の後援によって仮社殿が境内に建立されましたが、やはり震災の被害が目で見てわかるほどです。
また、神社を維持してきた北右田集落60戸がほとんど津波の被害を受けたことで、集落解散の危機的状況にあります。
その一方で、津波を耐え凌いだ鎮守の森や境内に咲く榊や椿の花などを目の当たりにして生命の息吹を感じます。
地盤の関係で新たに周辺に家屋が建てられるかは定かではありませんが、どうにか集落解散を免れ、
そしてこれまで信仰を集めてきた長い歴史と共に御刀神社の存続を願うばかりです。
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御刀神社
住所:〒979-2312 福島県南相馬市鹿島区南海老剱ノ宮112(地図)
東北お遍路プロジェクト
WEB:https://touhoku-ohenro.jp/
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